Topping E30 II:回路構成の分析

  Topping E30 IIの改造に向け、音質に影響が出そうな箇所をわかる範囲で分析していきます。



目次
1.全体構成
2.最終段AMP回路
3.中間AMP回路
4.DAC→中間AMP回路
5.AMP回路電源/DAC電源
6.XMOS回路
7.まとめ

1.全体構成 


 第一印象ですが、このサイズでよくDACを2つも実装したな~という印象です。E30からDACが一つ増えた事もあってか、DAC以降の構成がTopping E30から結構変わっています。※参考→Topping E30:回路構成の分析 

 E30IIはセールスポイントのDiscrete LNDR 回路により、DAC周辺がすっきりていますし1005サイズのチップ部品の割合が増えてる印象です。
 私の購入したE30 IIのPWBはVersionは1.1で、「Topping E30IIの商品ホームページと同じVersionでした。

表:E30とE30IIの主要部品の比較

2.最終段AMP回路

  • 最終段AMP

 最終段のアンプは、3710 1651Uと印字があり、1651UがLot NoだとするとE30と同じものかもしれません。正体不明のアンプなので詳細はよくわかりませんが+10V電源,-10Vと5Vのバイパスコンデンサーらしきものもあります。-10Vと5Vに関しては、基板上にパターンが見当たりません。基板内層を配線されているのでしょうか。素子内部で生成?

  • HPF

 E30との比較ですが、アンプ直前のハイパスフィルターのカップリングコンデンサーがMUSE ES 25V100μFから、Rubycon:YXJ 16V1000uFに変更されています。Rubyconの電解コンデンサー(リード品)では、低インピーダンス・小型品にカテゴライズされているコンデンサーとなります。 

 フィルター抵抗は10kΩ→1kΩに変更で、カットオフ周波数自体はE30と同じfc=1/(2*π*r*c)=0.159Hzでした。※参考→Topping E30:回路構成の分析。 わざわざ小型の1000μFの電解コンデンサーに変更されているので、改造時、コンデンサーの品種だけでなく、このあたりについても実験してみたいと思います。 

※私のはんだスキルで1005サイズの抵抗交換できるかどうか。。!(^^)!

3.中間AMP回路

 計装アンプ回路でしょうか?このあたりの回路も音響上の空間再現性向上やノイズレベル低減につながっているのかもしれません。アンプ素子:6863D 2222Cは正体不明です。
 3つのアンプは同じ+5.65V,-5.6V電源で動作しています。+5.65V電源のバイパスコンデンサーにはRubycon YXJ 35V47uFアルミ電解コンデンサー、セラミックコンデンサーが使われています。-5.6V電源に関しては近傍に大きな容量のコンデンサーはありませんでした。 このあたりのバイパスコンデンサーの品種も変更しようと思います。

4.DAC→中間AMP回路


  • AK4493SEQ:電源系ライン

 電源系ラインは下記のようになっているようです。※参考:AK4493SEQ

 ①5V:VDDL,VDDR:Analog電源入力:左右CHのDACで共通
   ②5V:VREFHL,VREFHR:Analog VREF入力:左右CHのDACで独立 
 ③3.3V:AVDD,TVDD:Analog電源入力,Digital電源入力:左右CHのDACで共通
 ④1.8V:DVDD:左右CHのDACで独立:内部LDOモード?

 E30では、5VのAnalog電源とVREF電源は、パターンは分かれていましたが0Ω導通状態にあり、タンタルコンデンサーで電源ラインを強化している構成でした。E30 IIはAnalog電源とVREF電源入力は独立した構成となっており、このあたりも音質向上につながっているものと思われます。※E30改造時VREFへのPMLCAPバイパスコンデンサー追加で静かさが増した感がありました。

  • フィルター回路

 LPFとHPFの組み合わせ?のようです。HPFのコンデンサーにはRubicon YXF 50V10uFが使用されています。 Rubyconの電解コンデンサー(リード品)では、低インピーダンスに分類されているコンデンサーとなります。このカップリングコンデンサーは品種変更しようと思います。

5.電源回路


 DC/DCコンバーターでアンプ用の+5.65V,-5.6V,10Vが作られているようです。DAC用途の3.3V:AVDD,TVDDは画像一番左の真ん中のコンデンサーのラインから供給され、LDOで生成されているようです。5V:VDDL,VDDRもLDOで生成されているようで、DC/DCコンバーターの回路から供給されているようです。
 5V:VREFHL,VREFHR:セールスポイントとなっているDiscrete LNDRはここの事でしょうか、構成が複雑でよくわかりませんが、左CHと右CHで独立しています。1500μFのアルミ有機ポリマコンデンサー OREシリーズが使われています。水色印字で高級感があります。

6.XMOS回路


 デジタル部分なので、E30改造時は手を付けていませんでしたが、今回はXMOSのバイパスコンデンサーも手を加えてみたいと思います。

 「XMU208のデータシート」よりバイパスコンデンサーを上図に書きだしました。チップサイズも1005?なので、手を入れられそうなのはDC/DCコンバーター近傍のセラミックコンデンサー程度でしょうか。。

7.まとめ

 E30 IIはE30より音質が良く、改造しても変化は無いかもしれませんが、やはり、改造したくなってしまいます。
 コンデンサー程度しか改造できそうな箇所ありませんが、E30で自分好みの音色にできた実績もあるので、部材を揃え改造を楽しみたいと思います♪
 ※分析は間違いもあると思いますのであくまで参考情報としてください。






 













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